- 家が停電したときにどうすればいいかわからない
- 停電したときの対応を知りたい
こんにちは、よつめです。
皆さんは家が停電したときの対応方法について、頭の中で整理ができていますか?
停電という突然の事態にパニックになる方もいるのではないでしょうか?
停電はある日、突然やってきます。
今回はそんな突然の停電にも慌てず対応できるよう、停電したときの対応方法について紹介いたします。
停電したときの適切な対応を知っておくと、頼られる存在として一目置かれること間違いなし!
なぜ停電したときの対応方法を知る必要があるのか?
余計な時間を使わずにすむ
停電調査は基本的に作業員が家の中に入り、分電盤や配線など確認をします。
そうなると、すべてが完了するまで家主は在宅している必要があり、仕事やプライベートな予定があった場合は予定変更を余儀なくされます。
今回紹介する停電したときの対応方法を知っておくことで、自分で停電を解消できる可能性があるため、修理までの待ち時間や対応個所への連絡などの時間が不要となります。
時間は有限!有意義に使いたいですね!
余計な出費を払わずにすむ
点検や修理には費用が発生します。
電力会社(一般送配電事業者)が管理する電気設備の故障であれば電力会社(一般送配電事業者)の費用負担で修理します。
また、家主が管理する電気設備の故障であれば電気工事店へ依頼して、家主の費用負担で修理する必要があります。
電気設備の管理区分についてはこちらの記事でも紹介してます。
最低限知っておきたい電気の知識Part2|家の電気設備ってなに?
例えば、点検を電力会社(一般送配電事業者)へ依頼して、家主が管理する電気設備の故障だった場合、最終的には電気工事店へ修理依頼することとなりますが、電力会社(一般送配電事業者)への点検費用と電気工事店への修理費用をそれぞれ支払う必要があります。
もしも、『家主が管理する電気設備の故障』ということを事前に判断できていたとしたら、電気工事店のみの連絡と改修費用だけ支払えばいいことになります。
今回紹介する停電したときの対応方法を知っておくことで、完全な原因特定までいかなくても『原因を絞る=対応依頼個所を判別できる』に繋がるため、不要な点検費用を支払が不要となる可能性があります。
電力会社(一般送配電事業者)による停電調査は無償で行なっているところもありますが、今後はすべて有償化が進んでいくと思われます!
電気事業法の改正により、2020年4月から電力会社の『送配電部門』が分社化しました。この分社化した会社を一般送配電事業者と呼び、日本には10社あります。
主に送配電設備(変電所、送電線、配電線)を管理する会社です。
停電したときにはどうすればいい?
現在の状況と停電したときの状況を整理する
まずは停電したときの状況を整理しましょう。
- 家の全部が停電してる?それとも家の一部が停電してる?
- 何か電気製品を使った(コンセントを差した)ときに停電した?
- いつも以上に電気を使っていない?(特に寒い時期)
- 隣の家や付近の街灯、信号機は停電している?
マンションやアパートにお住まいの方は隣の方のインターホン電源や照明を確認することで自分の部屋だけが停電なのかを判断できます。
これらの情報は、最終的に電気工事店や電力会社(一般送配電事業者)へ対応を依頼するときに必要な情報なため整理しておきましょう。
分電盤を確認する
続いては分電盤にあるブレーカーが下がっていないかを確認します。
ブレーカーの誤動作により下がっている場合は、上げれば停電が解消することがあります。
またブレーカーの操作方法はさまざまあります。
『タイプ3』についてはブレーカーが上がっているのか?下がっているのか?判断に迷う方もいるかと思います。そのまま上げても中立位置に戻るため、一度下げてから上げることでブレーカーが『入』の状態になります。
ブレーカーを上げてもすぐに下がる場合は、後に紹介する復旧方法を試す必要があります。
最近の住宅だと『タイプ1』のブレーカーが取り付けされていることが多いです!
家の外の状況を確認する
ブレーカーは家の外に取り付けされている場合もあります。
戸建住宅では、外に設置している引き込みポールや外壁に取り付けられている場合があり、マンションやアパートでは、集合配電盤の中に電力量計と一緒に取り付けされていることが多いです。
配電盤は施錠されている場合がほとんどなため、ブレーカーを確認(操作)するときは専用の鍵が必要になります。
戸建住宅であれば施工した工事店より配布される、マンションやアパートであれば大家さんや管理会社が持っていると思います。
『鍵をなくした!』という方は、楽天市場などで購入できるので購入を検討してみてはいかがでしょうか?
上記の鍵で開錠(施錠)できるところが多いと感じます!
ただし、さまざまな種類の鍵があるため、現在取り付けされている鍵の形状を十分確認する必要があります!
複数物件を保有している大家さんなどは、こちらの鍵を所有していると、ほとんどの配電盤を開錠できると思います!
ブレーカーが下がっているときの対応は?
どのブレーカーが下がっているのか確認する
ブレーカーにはさまざま保護機能が備わっているため、『どのブレーカーが下がったか』でおおよその原因を予想することができます。
- 契約ブレーカーが下がってる → 電気の使いすぎ、ショート(短絡)
- 主幹ブレーカー(漏電遮断器)が下がってる → 漏電している
- 分岐ブレーカーが下がってる → 電気の使いすぎ、ショート(短絡)
近年の主幹ブレーカー(漏電遮断器)は漏電機能以外にも、過負荷・短絡保護機能や中性線欠相保護機能が備わっているものが一般的です。
詳しくはこちらの記事でも説明してます。
ブレーカー操作による停電解消方法
事例紹介
今回は電子レンジの不具合により、引込口開閉器や契約ブレーカー、主幹ブレーカー(漏電遮断器のいずれかが下がったとします。(原因の種類によって下がるブレーカーに違いがあります)
赤枠で囲っているブレーカーについては、どこが下がっても家全体が停電します。
《手順1》すべてのブレーカーを下げる
まずは、すべてのブレーカーを下げます。
《手順2》電源側から順番にブレーカーを上げる
続いて、電源側から順に、引込口開閉器→契約ブレーカー→主幹ブレーカー(漏電遮断器)ブレーカーを上げていきます。
《手順3》分岐ブレーカーを順番に上げる(原因回路の特定)
続いて、原因がある範囲を確定するために分岐ブレーカーを順番に上げていきます。
原因がある分岐ブレーカーを上げると、原因の種類によって引込口開閉器や契約ブレーカー、主幹ブレーカーのいずれかが下がります。
急いで分岐ブレーカーを上げていくと、どこの回路が原因かわからなくなるため、『1つ上げたら10秒程度待つ』ということがポイントになります!
《手順4》原因回路以外の分岐ブレーカーを上げる
続いて、原因がある分岐ブレーカーを下げて、下がったブレーカー(引込口開閉器、契約ブレーカー、主幹ブレーカー(漏電遮断器)のいずれか)を再度上げます。
原因がある分岐ブレーカー以外で上げていない分岐ブレーカーがあれば、また順番に上げていきます。
原因は1回路とは限りませんので、分岐ブレーカーは1つ上げたら10秒程度待ちましょう!
《手順5》原因がある機器を特定する
これまでの手順で原因がある回路を特定したため、この段階で家の配線側に原因があると判断できます。(家主の管理分の電気設備)
続いては、原因がある機器を特定するために、現在、停電している範囲のコンセントをすべて抜きます。
停電してる範囲で思いあたるコンセントをすべて抜いたら、再度、原因回路の分岐ブレーカーを入れます。
無事に分岐ブレーカーを上げることができれば、原因がある機器の切り離しに成功したことになります。
原因が解消されていない場合は、分岐ブレーカーを上げたときに引込口開閉器や契約ブレーカー、主幹ブレーカー(漏電遮断器)のいずれかが保護機能により、再度下がります。
凍結防止器などのコンセントは家の外にあることがあります。停電範囲の外側(家の外)についてもコンセントの有無を確認しましょう!
思いあたるコンセントをすべて抜いても、原因が解消されないときは、分岐ブレーカーからコンセント(受け口)まで間に原因があることが考えられるため、電気工事店へ修理依頼する必要があります。
家の外のコンセントに差し込んでいる凍結防止器などが漏電して、主幹ブレーカー(漏電遮断器)が下がるということは、よくあります。
《手順6》引き抜いたコンセントを差し込む
これまでの手順で、原因がある機器の切り離し(コンセントから抜く)まで完了している状態です。
続いては、原因がある機器を特定するため、引き抜いたコンセントを1つずつ差し込みます。
原因がある機器を差し込むと、引込口開閉器や契約ブレーカー、主幹ブレーカー(漏電遮断器の保護機能により、いずれかが再度下がります。
ブレーカーが下がったときに差し込んだ電気製品を再度コンセントから抜いてから、ブレーカーを再度上げます。
以降はこの《手順6》を繰り返しながら、原因がある機器を特定していきます。
《手順7》違う機器をコンセントに差し込んでみる
これまでの手順で、原因があった機器以外のコンセントはすべて差し込まれている状態かと思います。
続いては、原因があった電気製品が差し込まれていたコンセントに違う電気製品を差し込んでみます。
原因があった電気製品が差し込まれたていたコンセントに、違う電気製品のコンセントを差し込んでも、引込口開閉器、契約ブレーカー、主幹ブレーカー(漏電遮断器)のいずれかのブレーカーが再度下がるときは、コンセント(受け口)の不具合が考えられます。
パソコンなどの精密機器では実施しないこと!
《手順8》原因個所以外の点灯を確認する
ここまで進めば、あとは原因個所以外の点灯を確認して終了となります。
今回の原因は電子レンジとなるため、修理や買い替えを検討する必要があります。
ブレーカーが下がっていないときの対応は?
停電情報を確認する
電力会社(一般送配電事業者)のホームページで、広域的な停電が発生していないか確認してみましょう。
ホームページ下部に一般送配電事業者10社の『停電情報』、『Twitter情報』が集約されているため、非常に便利です!
停電情報通知アプリをリリースしている電力会社(一般送配電事業者)もあるため、『停電情報をいち早く知りたい!』というかたはダウンロード後、通知設定しておくことをオススメします!
電力会社(一般送配電事業者)が認識できる停電については、感知するシステムとホームページが連携されているため早期に情報が掲載されます。
付近も停電していたり、お住まいの地域の停電情報がホームページに掲載されている場合は、電力会社(一般送配電事業者)のシステムで停電を感知し復旧対応をしているため、停電解消まで待つ必要があります。
停電情報がないときは?
下図のとおり電力会社(一般送配電事業者)で認識できない停電(赤枠個所)もあります。
- 家の中のブレーカーはすべて上がっているのに家全体が停電している
- 前項の停電解消方法を試しても停電が解消しない
- 停電情報がホームページに掲載されていない
上記のときは、電力会社(一般送配電事業者)のシステムで感知できない範囲(赤枠個所)の不具合により停電が発生している可能性があるため、電力会社(一般送配電事業者)へ連絡する必要があります。
停電が解消しないときの連絡先は?
電気工事店の連絡先
お知り合いの電気工事店がいる場合は、そちらに依頼してもいいでしょう。
『どこに連絡すればいいかわからない』という方は、全国対応型の電気工事店の利用をオススメします。
連絡すれば、お住まいの地域に近い店舗の作業員を派遣してくれるので大変便利です。
お住まいの地域の電気工事店を確認しておくことも大切です。
近くの電気工事店を知っておけば、距離が近いため何かあったときに早期対応してくれる可能性があるからです。
都道府県別に電気工事店を紹介しているホームページもあるため、電気で困ったとき備えとして、お住まいの地域の電気工事店を確認しておきましょう!
電力会社(一般送配電事業者)の連絡先
家の外の不具合(配電線の不具合)は基本的に電力会社(一般送配電事業者)へ点検・修理を依頼する必要があります。
停電が発生するときは天候が荒れている場合が多く、コールセンターへの申し込みも集中するため繋がりにくい状況が続きます。
そんなときはチャットを活用するのも1つの手かと思います。
ホームページ下部に一般送配電事業者10社の『チャットでの問い合わせ先』、『電話での連絡先』が集約されているため、非常に便利です!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回紹介した内容を頭の中でイメージしておくことで、
- 停電したときに冷静に対応できる
- 自分の行動で停電が解消できる可能性がある
- 点検・修理の立ち合い時間が不要となる可能性がある
- 不要な点検費用を支払わなくてすむ可能性がある
など、さまざまな利点があります。
家の配線などの電気設備も住宅と同じで家主の財産です。
最終的には点検・修理費用を支払うことになったとしても、よくわからないまま支払うよりも、自分自身で納得・理解して支払う方がいいですよね!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
本日はこれにて失礼いたします。